お盆の連休を活かした猪鹿庁主催の狩猟スタートダッシュ講座。
自分は罠猟編にサポート参戦。
今回参加者の方の動機を聞いて思ったこと。
かなりの割合で、獣害対策を考えて狩猟に興味を持つ人が増えているということ。
地域の獣害対策、親族の田畑を守りたい、なんなら知人の牛舎がかの有名なヒグマ(OSO18)に襲われているからなんとかしたいなどなど…
狩猟行為に対する向き合い方が大きく変わっていると感じるこの頃。
自分自身も地域の獣害対策で狩猟の世界に入ったものの、まだその時はまだそこまで多くなかった気もする。
今は結構な当たり前。
この参入意識の変化を、既存の古くからの猟師の皆さんはよく知ってほしいと思う。
昔と今、時代も変わり意識も変わり、変化する状況に対応出来てこその継続、発展。
今も昔も、どんな業界も残るところは柔軟な思考のところだけかと思います。
罠猟といえど種類はいくつか。
箱罠、囲い罠、くくりわな、など。
この講座はくくりわなに特化した内容。
くくりわなのメリットは、気軽に設置、移動ができること。
ただし獣道の見極めや設置方法の選択が肝心。
序盤はひたすらに罠の発動の原理を理解、そして設置することの反復練習。
どんなことでもそうだけど、理屈を理解するということは絶対的に大事なこと。
その後はくくりわなの修理方法。
何気に獣がかかれば部品が壊れるくくりわな。
買い直せば全て綺麗な部品だけど、治す必要があるのは1つや2つだったりする。
修理方法を学ぶことでランニングコストの軽減はもちろんのこと、くくりわなを自作で使いやすく改造することも可能に。
知ってしまえば何ということはないけれど、知る機会が無いこともまだ事実。
最後は近場の山にて獣道を探し、実際に設置する練習。
本気の人は熱量が違う。
質問も多く、記録する姿も真剣そのもの。
自分も猟師1年目は1人でひたすら試行錯誤。
今ではぼちぼち獲るようにはなれたけど、1人ぼっちの試行錯誤は相当しんどいものもありました。
もちろんその1人での試行錯誤で得たものは大きい。
だけど無駄な、省ける手間は省いてあげたい。
少しでもその熱意ある背中を押してあげれるように…
狩猟業界は正直異質であり癖の多い世界です。
だけどこのままじゃ、この先は壁にあたり衰退するのみ。
人口減少に伴う獣の管理捕獲者の減少。
里山集落の田畑の獣害のみならず、奥山の水源地の森林被害に生態系のバランスの崩壊。
もう趣味の猟師と、仕事として狩猟行為をするものの立場を区分けした方が良いんじゃないかなとは個人的には思う。
きっと、ここ数年で大きく変わらざるをえないだろう狩猟業界。
少しでも多くの種を蒔けるよう、日々頑張るところであります。
自分に出来ることをただ精一杯。
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