狩猟講座。
狩猟の世界に興味を持つ人に、命のやり取りを伝えることの難しさよ。
興味はあっても実際を見て聞いて学ぶ機会って本当に無い。
自分の住む地域に、人間的にも優秀な狩猟者がいない限りは中々丁寧に教えてはもらえない。
現状、狩猟者が高齢過ぎて人数が減る一方。
自分自身、獣害対策をなんとかしたいと狩猟者の人数確保に奮闘はしてきた。
だけど最近ひとつの事に気付いて、大きく考えが変わった部分もある。
趣味の猟師を増やしても獣害対策にはそれほど意味は無いということ。
その上、現在の狩猟業界は往々にして、一部の心無い高齢者が自身の感情に従って仕切っている状況。
猟師の数じゃない。
社会的に求められているのは知識、技術とやる気、そして礼節を持った質の高い狩猟者である。
罠猟の実践編の講座。
実際に山の斜面を歩いて、そして自身の目で見て獣の導線を探し出す。
その後に罠をどう設置したら有効か話し合う。
里山と奥山の獣の導線の違いや捕獲対策についても惜しみなく伝える。
この日の朝に罠で捕獲があれば、是非とも止め刺しも見てもらおうと思ってはいたけど、残念ながら朝の捕獲はならず。
だけど講座中に林道を車で走っていると鹿が捕獲されていた。
基本、夜動くから夜に罠に掛かることが多い獣たち。
たまには日中に掛かることもあったり。
なんとか止め刺しの実演も見せることができ、そして解体処理施設への搬入へ。
一般的に、出来る狩猟者を増やすということは、自分の獲り分が減る可能性が高いというわけで。
それでも続けるのは、獣害を少しでも減らし、地域のためにと思ってこそ。
だけど、おかしな風習を守る人や、変化を嫌うお堅い職の人にはこの活動を面倒事としてか見ていない者が多いとも知った。
今まで黙っていたけど、黙っていては何も変わらないのも事実。
なので行動に移すことにする。
これからの地域の未来のために。
やるよ。
目上の人のためでも無ければ、自分たちのためでも無い。
子供やその先の未来のために。
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