Hunting

人間界と自然界の融合点

自分はよく人間界と自然界の対比をこう表現する。

ローリスク・ローリターンの人間界。

ハイリスク・ハイリターンの自然界。

自然の豊かさとそれに伴うリスク。

もちろんそれはどこに視点に置くかによるけど、それでも大体がそうであろうと自分は思う。

守られて生かされている人間界と、自分の身一つで生きている自然界。

山の豊かさは計り知れない。

季節の恵はそれこそ膨大で、食べる感動のみならず、自分の足と技術でターゲットを捕捉する感動もある。

野草に、山菜、木の子、そして獣。

今年も捕獲した鹿肉をひたすらに燻製。

肉をただ食べるだけでなく、スペシャルな蒸留酒にするという事さえ可能だったりする。

その工程は膨大な労力を要するけど、その完成物を手にする喜びは何にも代えがたい。

自分の得た食材で自分の命を繋ぎ、その恵みを他者へも分かち合えることの尊さ。

この感動は、山に入るものにしか分からない格別な感情を自分に与えてくれる。

しかし自然界は過酷でもある。

最近のツキノワグマ騒動は日を追うごとに深刻さを増している。

「人間が自然破壊をしたせい」「山に食べ物が無いせい」「そもそも個体が増えたせい」など色々言われている。

だけど今はそんな理由どうでも良くて、里山に住む者としては自分達の身をどう守るかの段階まで来ている。

毎日どこかでツキノワグマの目撃情報が出ている。

毎日近所のミツバチの巣が襲われている。

毎日「早く熊を捕獲して欲しい」と頼まれる。

住民として当たり前の感情だと思う。

もちろん自分も何とかしたい。

だが今の制度では、郡上市の猟師はツキノワグマの捕獲を許されていない。

有害捕獲の許可は下りず、9月に法改正された「緊急銃猟制度」も行政の準備不足で実行に至っていない。

制度が悪いのか、関わる人の意識が問題なのか。

どちらにせよ、人の命がかかる状況で「仕組みが整っていない」という言葉は通用しない。

責任がどこかに逃げ込むような仕組みの中で、現場だけが取り残されている。

今はそんな制度を信じて待つよりも、まずは自分の身を自分で守る時だと思う。

ツキノワグマが人を恐れているうちであれば、基本は夜間の移動が主体。

夜間の不要な出歩きは止めた方が良いだろう。

ツキノワグマの好物の撤去も大事。

今年は栗や柿が豊作に思える。

食べる予定がないならば、早急な撤去をしたようが良いだろう。

現状、唯一の対抗策でもある猟師が何も出来ないと言うのはただただ悲しい。

どうか住民の皆様が被害に遭わない事を祈るのみ。

祈る事しかできない、これが今の現状。

今年はハイリスクに振り切った年になりそうだ。

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