一言で猟師と言っても実際は色々あって。
まず狩猟行為を行うには免許が必要。
第2種銃猟、第1種銃猟、わな猟、網猟。
更に銃猟をするには免許とは別に、1つ1つの銃に対して公安委員会の所持許可が必要。
その後に各都道府県の猟期にお金を払って申請して、そこで初めて狩猟が出来る。
猟期は都道府県によって多少前後がありますが、冬に3ヶ月程度。
その他の時期に狩猟をするのは禁止されています。
ただし、市町村の行政単位で特段獣害等被害があったりする場合に、そこぞこの規約に沿って猟期以外の有害駆除の許可が出される場合があるわけです。
そしてここ郡上市の場合は、基本的には猟友会に所属して1猟期を終え、捕獲実績または活動実績をもって有害駆除隊員に任命されます。
ややこしい。
最近狩猟に興味を持たれる方が多いように感じます。
ですが、なんとも仕組みが複雑で、かつ猟師の実態が不明過ぎて中々最初の一歩が踏み出せない方もいるよう。
せめて自分からは分かりやすく伝えれるようにしたいです。
そもそも狩猟というものは趣味、楽しみのものでした。
だけど最近の郡上市ではニホンジカやイノシシ、更にはニホンザルの急増で里山では田畑が荒らされる状況。(郡上市のイノシシに関しては豚コレラで激減)
特にここ10年ほどで急増したニホンジカは田畑を荒らすのみでなく、増えすぎたために山林の植生も荒らし、自然の生態への影響が大きくなってきています。
更には水源の植生も荒れるため、そちらへの影響も懸念されています。
そのため、猟師に求められる社会的立ち位置も大きく変わってきています。
ただ狩猟に対しての関わり方、楽しみ方は人それぞれ。
純粋な楽しみであっても良いし、環境保全や獣害防止と言った観点もある。
そもそも山に入るその過程が楽しかったりもするし、捕獲頭数にこだわるもこだわらないも人それぞれ。
例えばスポーツをするのに必ずプロを目指さなくてもいいじゃないですか。
むしろそっちこそレアです。
だから自分のライフスタイルに合わせて、どういう立ち位置であれ楽しめるってのが大事になります。
私の場合は有害駆除から里山保全といった観点から猟師になりました。
だけどボランティアで活動する生活の余裕があるわけでもないので、ある程度の捕獲頭数は必要になります。(郡上市は捕獲に対して奨励金が出ます)
きっかけは自分たちの暮らしを守るためではありましたが、ここまで没頭出来るのは楽しみもあるから。
流石に狩猟というものは特殊です。
善意だけで嫌々続けれるものでは無いです。
簡単には絶対獲れないし、危険も伴います。
だけど知恵と技術で捕獲できた喜びは格別。
何より肉も美味しくいただける。
自然の中の空気や景色も最高。
そして仮に何も獲れなくても、一人山の奥地を歩くという冒険がたまらなく面白かったりする。
これからはそんな内容をもっと色んな人に伝える事が出来たらなと思う日々。
狩猟に興味がある方はお気軽に問い合わせください。
分かる範囲で対応させていただきます。
「よくある質問」 なぜ、シカはここまで増えたのか?
リンク先を参考にしてみて下さい。
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